うわさされるスマートフォンに向けた基盤整備を図るオンラインEコマース大手のAmazonは米国時間6月16日、同社の「Appstore」のアプリ本数がこの1年間で3倍近くにまで増加したと発表した。
Amazon独自のAppstoreは、主に同社の「Kindle」シリーズの端末を対象としているが、GoogleのモバイルOSである「Android」を搭載する他のタブレットやスマートフォンからもアクセスすることができる。Appstoreは現在、24万本を超えるゲームおよびアプリケーションを、複数の端末を対象に200カ国で提供している。
今回の発表の2日後には、シアトルでのイベントが控えている。このイベントにおいてAmazonは、スマートフォンを発表すると広く予想されている。タブレット、電子書籍端末、ビデオストリーミングボックスという同社の製品ラインアップに、スマートフォンが加わる見込みだ。Amazonはこれらの製品を、特に特別会員プログラム「Prime」を通して同社のサービスと顧客の間の結びつきを強化するための手段ととらえている。
Appstoreに十分な数のアプリがそろっていると示すことが、同社のスマートフォンに選択の価値があるとAmazonが消費者に納得させるために不可欠である。「BlackBerry」や「Windows Phone」といった他のモバイルプラットフォームは、主要なアプリが欠けているために消費者獲得に苦戦しているが、Amazonが変更を加えたバージョンのAndroidでは、多くのAndroidアプリが実行可能だ。
Amazonの端末には、Androidの改変版(業界用語では「フォーク」版」)が搭載されるため、「Google Maps」「Gmail」「Google Play」ストアといった主要なGoogleサービスやプログラムにはアクセスしない。 Amazonの「Kindle Fire」シリーズのタブレットと「Kindle Fire TV」はその代わりに、同社が独自に開発したAppstoreを利用する。
またAmazonは16日、Androidの同社バージョンに関心を示す開発者が増加しており、この1年間、Amazon Appstoreに新たに加わった開発者数は、1月あたり2倍近くとなったと述べた。
Amazon Appstoreおよびゲーム担当バイスプレジデントを務めるMike George氏は声明で、「開発者からは、Amazon Appstoreでアプリやゲームを提供すると、提供範囲が拡大し、収益性が高まるほか、実際に収益が増加するという声も多く寄せられている」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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